歯列矯正治療とはどのようなものなのでしょう?また、治療によってどのような悩みを解決できるのでしょうか。
歯列矯正治療とは
歯は私たちが知らないうちに少しずつ新しい骨と古い骨が置き換わっています。それは細胞の新陳代謝と同じ仕組みですが、矯正歯科治療ではこの仕組みを活用しています。
つまり歯が歯槽骨の中で動くのは、自然のメカニズムであり、これを上手に活かすと矯正装置をつけて弱い力を加えることで歯を無理なく目的の場所に動かすことができるのです。
ですから矯正歯科治療とは、一言でいうと「矯正装置と歯が動くメカニズムによって歯を少しずつ動かしたい方向に移動させ、よい咬みあわせときれいな歯並びを作る治療」といってもよいでしょう。
もし、美しさだけを求めるなら
矯正歯科の利用者の多くは、「歯並びがデコボコしている」「上の前歯が出ている」「歯の間に隙間がある」など、やはり見た目の悪さを治したいという目的をもっています。
見た目の改善だけが目的ならば、比較的短期間で治療できます。例えば歯が出ているのを治したいというとき、歯根を残して歯冠部を切ってしまい、差し歯にする審美的な治療法もあります。しかし、この方法では歯根部に不自然な力が加わるため、歯の寿命が短くなることもあります。
それらは、矯正歯科がめざす治療とは根本的に異なります。矯正歯科はかみ合わせ全体から治してきれいな歯並びを実現する為の治療を行うところです。
見た目と機能-二つの悩みの解決
矯正歯科治療は、治療期間が長くなってしまいます。しかし、心身ともの健康増進を目的にして行うのならば、あごなどの成長・発育を予想した上で健康な自分の歯をゆっくり着実に動かしてゆくのが一番です。
矯正歯科治療のまとめ
① 歯は、弱い力をかけると動くものです。歯の上部だけでなく、根も動きます。
② 矯正歯科治療は、歯が動くというメカニズムを利用して歯の表面に矯正装置をつけ、弱い力をかけてデコボコしている状態を治したり、出ている歯を引っ込めたりします。
③ 同時に土台になるあごが前後左右にずれていた場合には、そのずれも治すことが目的になります。
④ 装置によって歯が動くスピードは一ヶ月に一mmほどと考えられています。そのために時間がかかりますが、きちんと移動することができ、差し歯などよりも口元の形と歯のバランスをよくすることができます。
⑤ 咬み合わせをよくしてしっかりかめる状態をつくり、美しさと同時に、飲み込む、発音などの機能も十分に発揮できるようにします。見た目と機能という両面から患者さんの悩みを解決し、健康に貢献するのが矯正歯科治療です。
